Pokémon GOっぽいものを作る方法

Pokémon GO(ポケモンGO)が配信され、日本中で遊ばれていると思います。このPokémon GOがUnityで作られているらしいので、どのようにして作られているのか考えています。(あくまでそれっぽいものを作るにはどうしたら良いかというものです。)Pokémon GOっぽいものとは、Pokémon GOを作ろうとしてできあがる妥協の産物のことです。

まずPokémon GOがどんなゲームなのかを特徴を挙げてみる必要があります。

  • 位置情報を利用している
  • 現実の地図を簡易的に表示
  • 地図上にデータを配置
  • ARを利用し、ポケモンを現実の背景に配置

特徴的なのはこんなところでしょうか?

位置情報は端末がGPSを利用する機能を持っているAndroidとiOSであれば、LocationServiceを利用すれば取得できます。LocationService.Startにサンプルコードが載っているので、これは実に簡単に利用できます。必要な情報は緯度(latitude)と経度(longitude)です。自分の向いている向きはこれだとわからないので、他の方法が使われている気はします。

緯度と経度が分かれば現在地点が特定されるので、周辺の地図データを取得しそれを描画するということができます。緯度と経度が変化すれば、データを更新するということです。データはサーバー側に保存するため、クライアント側の実装にはあまり関係がありません。(サーバー側はここが最も大変だと思いますけど……)

ARについてはおそらく単純です。カメラを有効にしてそれを背景にしているだけだと思います。WebCamTextureを使えばカメラが撮っているものをテクスチャとして取得できるので、それを背景にすれば良いです。端末を移動させるとポケモンが現れるということを行うには、加速度センサー(Input.acceleration)を使ってカメラの向きを変えれば良いです。

「Pokémon GOを作る」ためにはデータを作ることが最も大変であると思います。全世界の地図上にデータを置いていくというのは気の遠くなるほどのデータ作成になるでしょう。(ユーザーにデータを置かせて運営で判断する方法はとても賢い方法だったと思います。それでも初期のプレイ用データは作る必要がありますが。)

「Pokémon GOを作る」ことは可能だと思いますが、作っても意味はない気がします。 それは位置情報を利用したゲームは常時起動しっぱなしで移動するため、2つのゲームを起動することはないからです。(メモリ使用の都合上2つ起動すると、おそらくはどちらかがメモリから消されるでしょう。)
位置情報を利用したゲームを作ると、Pokémon GOに勝てるほどのものでないと遊ばれることはないでしょう。

「Pokémon GOを作ろう」となったら、「まあ、Pokémon GOでもやって落ち着け」と言いましょう。遊ぶ方が楽しいですから。