マッチメイキング

以前の記事では、オンラインのゲームではマッチメイキング、同期、切断の3つの対応が必要だと書きました。
現在、トランプ・ナポレオンをアップデートする予定でソースをちょっと見返しています。以前の記事ではあまり詳細まで解説していなかったので、良い機会だと思いマッチメイキングを解説してみようと思います。

マッチメイキングにはサーバーが必要になりますが、Unity Multiplayerではそのサーバーが提供されています。そのため、サーバーの用意は不要で個人でもオンラインゲームが作れる環境があります。
Unity MultiplayerはサービスウィンドウでUnityの各種サービスが使えるように登録をしておきましょう。これを行っておかないとエラーが発生して動きません。

マッチメイキングにはスクリプトを書いて対応することになります。NetworkMatchを使って簡単に作ることができます。このインスタンスはNetworkManager.singleton.StartMatchMaker();のようにしてやると作られ、NetworkManagerのプロパティmatchMakerに参照が渡されます。(matchMakerははじめnullになっています。)
NetworkMatchクラスのインスタンスが得られたら、後はそれに対して命令することでマッチする場所(ルームと呼ぶことにします。)の作成、ルームの削除、ルームへの参加、ルームからの退出、ルーム一覧の取得が可能です。
それぞれ

  • CreateMatch
  • DestroyMatch
  • JoinMatch
  • DropConnection
  • ListMatches
が対応します。いずれの処理も簡単に使えるものと詳細に設定ができるものが用意されています。
CreateMatchで言うと、ルームの名前、ルームに入れる最大数、ルームの宣伝フラグ(ListMatchsの結果に現れるかなので、trueにしておくはずです。プライベートルームなら別です。)、ルームのパスワードの4つの設定とコールバックです。CreateMatchなどの処理はすぐに終わらない非同期処理(コルーチン)なので、処理が終わったときに指定したコールバックが呼ばれる仕組みです。コールバックに処理の結果が渡されるので、それを見て適切に処理します。コールバックで特に何もしなくてもマッチングは行えます。
詳細に設定する方では、matchAttributesというルームに対して属性をあたえることができます。この属性をListMatchesの方で指定することでルームのフィルタリングができる機能のようなのですが、残念ながら現時点では機能していません。質問したところバグだということなので、いずれ直るかと思いますが結構先のことだと思います。
詳細版の方が良いのは設定を細かくできるためですが、面倒であれば簡易版でも十分です。